急な訃報に接し、何から手をつけていいか分からず、頭が真っ白になってしまうこともありますよね。そんな中で香典の水引の色選びに迷っていませんか?もし間違えて失礼になったら…と不安になるお気持ち、よく分かります。この記事では、宗教や地域ごとの正しい選び方を、あなたに寄り添ってやさしく解説します。
【忙しい方へ:要点まとめ】
| 状況・宗教 | 推奨される水引の色 | 備考 |
|---|---|---|
| 仏式(通夜・葬儀) | 黒白、双銀 | 最も一般的 |
| 神式 | 双白、双銀、黒白 | 玉串料として |
| キリスト教 | 水引なし | 白封筒や十字架柄 |
| 関西(法要など) | 黄白 | 地域慣習による |
| 金額の目安 | 1万円未満は印刷 1万円以上は実物 | 袋と金額を合わせる |
迷ったらコレ!宗教・地域・金額別の水引選び【早見表】

この記事で分かること
- 【早見表】宗教・地域・金額別の正しい水引が一目で分かる
- 黒白・双銀・黄白の使い分けとそれぞれの意味
- 金額に見合った香典袋の選び方(印刷タイプか実物か)
- 恥をかかないための表書きやお札の入れ方マナー
時間がなくて焦っている方も多いと思います。まずは、結論からお伝えしますね。香典袋を選ぶ際は「故人の宗教」「包む金額」「地域」の3つが判断基準になります。以下の表を参考に、ご自身の状況に当てはまるものを選んでみてください。特に宗教が不明な場合は、最も汎用性が高い「黒白の水引」や「御霊前」の表書きを選ぶのが無難です。
【状況別】水引と表書きの選び方リスト
| 宗教・宗派 | 水引の色 | 表書きの例 |
|---|---|---|
| 仏教(全般) | 黒白 / 双銀 | 御霊前 / 御香典 |
| 浄土真宗 | 黒白 / 双銀 | 御仏前 / 御香典 |
| 神道(神式) | 双白 / 双銀 / 黒白 | 御玉串料 / 御榊料 |
| キリスト教 | 水引なし(白封筒) | 御花料 / 献花料 |
| 無宗教・不明 | 黒白 / 双銀 | 御霊前 / 御香典 |
※双銀は一般的に5万円以上の高額な場合に使用します。
黒白・双銀・黄白はどう違う?水引の色の種類と意味
お店の売り場に立つと、色とりどりの水引が並んでいて「どれを選べばいいの?」と戸惑ってしまいますよね。ここからは、それぞれの色が持つ意味について詳しく見ていきましょう。これらは単なるデザインの違いではなく、用途や格式を表しています。意味を理解しておけば、売り場で迷うこともなくなりますし、自信を持って選べるようになるはずです。
- 黒白(くろしろ)
最も一般的なお悔やみの色。通夜、葬儀、法要と幅広く使えます。 - 双銀(そうぎん)
水引がすべて銀色のもの。5万円以上の高額を包む際や、神式などで使われます。 - 黄白(きしろ)
主に関西地方や北陸地方の一部で、法要(四十九日以降)や一周忌などで使われる色です。 - 双白(もろじろ)
神道の弔事で使われる白一色の水引です。手に入りにくい場合は黒白で代用することもあります。
金額に見合った袋を選ぼう!印刷タイプと豪華な水引の基準

実は水引の色と同じくらい大切なのが、「中身の金額」と「袋の格」のバランスなんです。中身の金額に対して袋が立派すぎたり、逆に見劣りしたりするのはマナー違反とされることがあります。相手に気を遣わせないためにも、金額に応じた適切な格の袋を選んであげると安心ですよ。
【金額別】香典袋の選び方目安
| 包む金額 | 香典袋のタイプ | 特徴 |
|---|---|---|
| 3,000円〜5,000円 | 水引が印刷されたタイプ | コンビニ等で購入可。簡易的で相手に負担をかけない。 |
| 1万円〜3万円 | 実物の水引(黒白) | 印刷ではなく、実際に紐が結ばれている標準的な袋。 |
| 5万円〜 | 双銀の水引(中金封) | 質の良い和紙や、やや大きめの袋を選ぶ。 |
| 10万円〜 | 双銀の水引(大金封) | 手すき和紙など高級感があり、厚みのある袋。 |
「黒銀」や「黄色」はいつ使う?地域特有のルールに注意
引っ越し先や、遠方のご親戚の葬儀などで、見慣れない水引の色に驚いたことはありませんか?地域によっては、標準的な黒白以外の色が好まれる場合があります。特に転居先や遠方の葬儀に参列する場合は、その地域の慣習を確認しておくと安心です。それぞれの特徴を整理しておきましょう。
- 黒銀(くろぎん)の水引
黒と銀が混ざった水引で、基本的には「黒白」と同様に扱われます。地域によっては中級以上の金額(1万円〜)に使われることもあります。 - 黄色(黄白)の水引
関西(京都・大阪など)や北陸の一部でよく見られます。もともと皇室献上の「紅井(べにい)」水引が黒に見間違えやすかったため、区別するために黄色を使ったという説があります。関東では主に三回忌以降の法要で使われることが多いですが、関西では通夜・葬儀以外(四十九日など)から早めに使う傾向があります。
水引の結び方や向きは?渡す直前に確認したい袋のマナー
袋が決まってホッと一息つきたいところですが、もう一つだけ確認しておきたいのが「結び方」です。水引の結び目には、弔事ならではの深い意味が込められています。いざ渡す段になって「あれ?向きはこれで合っているかな?」と不安にならないよう、今のうちにチェックしておきましょう。
弔事に適した水引の特徴
- 結び切り(真結び)
固く結ばれて解けない形。「悲しみを二度と繰り返さない」という意味があります。 - あわじ結び(鮑結び)
両端を引っ張るとさらに固く結ばれる形。これも「末永く付き合う」「一度きり」という意味で弔事に使われます。 - 【NG】蝶結び(花結び)
何度でも結び直せるため、出産や入学などの「慶事(お祝い)」に使います。弔事では絶対に使わないよう注意してくださいね。
水引の端や本数にも決まりが!「下向き」に関する注意点

よく耳にする「水引は下向きに」という言葉。これ、実はちょっと誤解されやすいポイントなんです。「下向き」というのは、水引の結び目の向きのことではありません。水引の結び切りやあわじ結びは、通常、紐の端が上(天)を向くように作られています。
水引の本数と向きのポイント
- 本数は「5本」が基本
3本、5本、7本と奇数が基本ですが、丁寧さを表すために10本(5本×2束)のものもあります。4本や9本は「死」「苦」を連想させるため避けられます。 - 「下向き」はお札の入れ方の話
よく混同されるのが「下向き」という言葉です。これは香典袋の裏側の折り返しの重ね方(喜びは上向き、悲しみは下向き)や、中に入れるお札の向き(顔を下にする)を指すことが多いです。水引自体はパッケージ通りに使用すれば問題ありません。
表書きは薄墨で書くのが基本!中袋への住所・金額の書き方
袋の準備ができたら、次はペンを用意しましょう。でも、いつもの黒いボールペンやサインペンを使うのはちょっと待ってくださいね。筆ペンを用意する際は、通常の黒色ではなく「薄墨(うすずみ)」タイプを選ぶのがマナーです。これには「涙で墨が薄まってしまった」「急いで駆けつけたため墨を磨る時間がなかった」という、故人を悼む心が込められているからです。
書き方の重要ポイント
- 表書き(上段)
「御霊前」や「御香典」などを中央に書きます。 - 名前(下段)
水引の下中央に、フルネームで書きます。肩書きがある場合は名前の右上に小さく添えます。 - 中袋(中包み)
- 表面: 中央に金額を縦書きで記入します(例:金 壱萬圓 也)。改ざんを防ぐため、旧字体(壱、弐、参、伍、拾、萬)を使うのが正式です。
- 裏面: 郵便番号、住所、氏名を左側に書きます。遺族が後で整理する際に必要となる大切な情報です。郵便番号が不明な場合は、日本郵便の公式サイトなどで正確な番号を確認しましょう。
お札を入れる向きは裏側・下向き?新札を避ける理由も解説

最後はいよいよ、お金を包む手順です。ここでも「相手への心遣い」が形となって表れます。新札を使うことは「この日のために準備していた」と受け取られる可能性があるため、避けるのが一般的です。もし手元に新札しかない場合は、あえて一度折り目をつけてから包むようにしましょう。
お札を入れるときの手順
- お札の向きを揃える
すべてのお札の向きを同じにします。 - 顔を伏せる(裏側にする)
お札の肖像画が描かれている面を「裏」に向けます。お札の肖像画がある面が「表」と定義されています(参考:国立印刷局 お札の基本情報)。
さらに、肖像画が袋の「底(下)」に来るように入れます。これには「顔を伏せて悲しむ」という意味があります。 - 中袋がない場合
直接香典袋に入れる場合も同様に、裏側・下向きを意識して包みましょう。
水引の色や袋選びで迷わないためのよくある質問FAQ
ここでは、香典袋を選ぶ際によくある疑問にお答えします。「これって失礼にならないかな?」と迷いやすいポイントをまとめましたので、最終確認としてお役立てください。
Q. 3000円~5000円の香典に豪華な水引を使ってもいい?
A. 避けたほうが無難です。
金額に対して袋が豪華すぎると、受け取ったご遺族が「中身も高額なのでは?」と誤解したり、お返しの品(香典返し)に悩んだりする原因になります。3,000円〜5,000円程度であれば、水引が印刷されているタイプや、シンプルな黒白の水引の袋を選ぶのが思いやりです。
Q. コンビニで買える「水引が印刷された香典袋」は失礼?
A. まったく失礼ではありません。
通夜や葬儀の直前にコンビニで購入すること自体は問題ありません。ただし、包む金額が3万円以上など高額になる場合は、印刷タイプだと不釣り合いに見えることがあります。金額が5,000円以下なら印刷タイプ、1万円以上なら実物の水引がついたもの、と使い分けるとスマートです。
Q. キリスト教や神式の場合、水引がついた袋は使えない?
A. 基本的には専用の袋を使います。
キリスト教では水引を使わないため、百合の花や十字架が描かれた封筒や、白無地の封筒を使います。神式では双白や双銀の水引が正式ですが、用意できない場合は黒白の水引でも許容されることが多いです。どうしても専用の袋が見つからない場合は、宗教を問わず使える「白無地」の封筒を選ぶのが最も安全です。
マナーを守った袋を選び、故人と遺族へ弔意を伝えよう

香典の水引や袋選びは、故人を偲び、ご遺族への思いやりを目に見える形で伝える大切なマナーです。黒白や双銀、黄白といった色の違いや、金額とのバランスを理解しておけば、急な場面でも慌てずに対応できます。
正しい知識を持って準備することで、「失礼がないか」という不安を「心からの弔意」に変えることができるはずです。不安な気持ちのまま参列するよりも、自信を持って故人をお見送りできるよう、この記事が少しでもお役に立てれば幸いです。袋の準備が整ったら、次は「金額の書き方」や「ふくさへの包み方」も最終チェックしておくと安心ですよ。