「終活」という言葉を意識し始めたとき、多くの方が「何から手をつければいいのだろう?」という漠然とした不安を感じます。そのお気持ち、よく分かります。人生の大切な締めくくりだからこそ、間違った情報に惑わされず、確かな一歩を踏み出したいと願うのは当然のことです。
私たち「終活の窓口」は、そんなあなたの羅針盤となるべく、このお役立ちリンク集をご用意しました。ここに集めたのは、いずれも国や公的機関、あるいは各分野の専門家団体といった、信頼性が高く、公平な情報を提供しているウェブサイトばかりです。
インターネットには様々な情報が溢れていますが、まずはこれらの「一次情報源」にあたることが、不安を安心に変える最も確実な近道です。このページをブックマークして、あなたの終活の伴走者として、どうぞご活用ください。
公的機関・総合相談窓口
終活における手続きや悩みごとの基本となる、国の機関や公的な相談窓口です。あらゆる情報の土台となる、最も信頼性の高いサイトをご紹介します。
日本年金機構
全ての資金計画の基礎となる「公的マネー」の情報源
国が運営する年金制度の公式サイトです。終活を考える上で最も基本となる、ご自身の年金に関する正確な一次情報を得られる、まさに「情報の源泉」とも言える場所です。不確かな情報に惑わされず、まずはここから事実を確認しましょう。
あなたの「老後の暮らし」を数字で具体化する
サイト内の「ねんきんネット」を利用すれば、ご自身の年金加入記録や、将来受け取れる年金額の見込みを具体的にシミュレーションできます。「いつから、いくらもらえるのか」が明確になることで、漠然としていた老後の生活設計や終活の資金計画が、一気に現実味を帯びてきます。
まずは「ねんきんネット」で自分の情報を確認
お手元に基礎年金番号がわかるもの(年金手帳やねんきん定期便など)をご用意の上、「ねんきんネット」にアクセスして新規登録をしてみましょう。ご自身の正確な情報を把握することが、賢い終活の第一歩です。
国税庁(相続税・贈与税)
相続の「税金」に関する国の公式見解
相続において避けては通れない「税金」の問題。このサイトでは、相続税や贈与税に関する国の公式な情報が、専門用語の解説付きで詳しく掲載されています。税理士に相談する前の予備知識としても、非常に価値の高い情報源です。
「うちは相続税がかかる?」その疑問に答える道しるべ
相続税の基礎控除額や計算方法、申告が必要なケースなどが具体例と共に解説されています。ご自身の状況が課税対象になるのかどうか、大まかな目安を立てることができ、無用な不安を解消したり、早期の対策を検討するきっかけになります。
「相続税のあらまし」ページをブックマーク
まずは特集ページである「相続税のあらまし」を一読することをおすすめします。複雑な税金の話が、図や表を用いて分かりやすくまとめられています。PDFでダウンロードして、家族会議の資料として活用するのも良いでしょう。
法務省(自筆証書遺言書保管制度)
あなたの「最後の想い」を国が守る制度
ご自身で書いた遺言書を、国(法務局)が責任をもって保管してくれる制度の公式サイトです。遺言書の紛失や、死後に発見されない、あるいは第三者による改ざんといったリスクを防ぎ、あなたの最後の意思を確実に実現するための、非常に心強い仕組みです。
「遺言書は作ったけれど…」という不安を解消
せっかく遺言書を作成しても、その存在が知られなければ意味がありません。この制度を利用すれば、ご家族はあなたの死後、全国の法務局で遺言書の有無を照会できます。あなたの想いを確実に家族へ届けられるという安心感が得られます。
まずは最寄りの法務局を検索
サイト内では、制度の詳しい利用方法や手数料、全国の法務局のリストが掲載されています。まずはご自身の住所を管轄する法務局がどこにあるかを確認し、相談の予約を検討してみましょう。
法務省(自筆証書遺言書保管制度) 公式サイトで詳しく見る →
国民生活センター
終活にまつわる「お金のトラブル」から身を守る砦
終活に関する高額請求や悪質な契約トラブルなど、消費者を守るための公的な相談窓口です。実際に起きた多様なトラブル事例が具体的に紹介されており、悪質な手口や気をつけるべきポイントを学ぶことができます。
「これって変かな?」と感じた時の答え合わせができる
「高額な離檀料を請求された」「葬儀の見積もりが不透明」など、少しでも疑問に感じることがあれば、このサイトで類似の事例を探してみてください。自分だけの問題ではないと知ることで、冷静な対処への一歩を踏み出せます。
「見守り情報」で最新のトラブル事例をチェック
定期的に更新される「見守り新鮮情報」には、高齢者を狙った最新の消費者トラブルが掲載されています。自分や大切な家族が悪質商法の被害に遭わないために、日頃から目を通しておくことを強くおすすめします。
法テラス(日本司法支援センター)
経済的な不安があっても頼れる「法律の相談所」
「弁護士に相談したいけれど、費用が心配…」そんな時に頼りになるのが、国が設立した法的なトラブル解決の総合案内所「法テラス」です。収入などの条件を満たせば、無料で法律相談を受けられたり、弁護士・司法書士費用の立替え制度を利用できます。
「誰に相談すれば…」という悩みを解決する第一歩
相続トラブルや遺言の問題など、法的な悩みが生じた際に、どこに相談すれば良いか分からないという方は少なくありません。法テラスに電話すれば、状況に応じて適切な相談窓口や制度を案内してくれます。一人で抱え込まずに済むという、大きな安心感が得られます。
まずはサポートダイヤルに電話してみる
専門的な内容でなくとも、「こんなことで困っている」という段階で気軽に電話相談が可能です。まずはサイトでご自身の状況が利用条件に合っているかを確認し、サポートダイヤルに連絡してみましょう。
法テラス(日本司法支援センター) 公式サイトで詳しく見る →
相続・遺言に関する専門家団体
法律や税金の専門家を探すための、各士業の公式な団体です。中立的な立場で、お近くの専門家を紹介してくれます。
日本弁護士連合会
相続トラブル解決の「最後の砦」を探す
全国の弁護士が所属する、日本の弁護士会の中核となる組織です。遺産分割で揉めてしまったなど、法的な紛争解決が必要となった場合に、最も頼りになる専門家である弁護士を探すための、信頼できる出発点です。
お住まいの地域で、身近な法律専門家を見つける
サイト内の「ひまわりサーチ」を使えば、地域や取扱分野(相続など)を指定して、お近くの弁護士事務所を検索することができます。顔写真や経歴、重点取扱業務などが掲載されており、ご自身に合った弁護士を見つける手助けとなります。
まずは「ひまわりサーチ」で検索を体験
いきなり相談するのはハードルが高いと感じる方も、まずは検索機能を試してみましょう。「こんな先生がいるんだ」と知るだけでも、いざという時の安心材料になります。
日本司法書士会連合会
不動産の「名義変更」を担う専門家の公式窓口
相続における不動産の名義変更(相続登記)や、遺言書作成の支援などを行う司法書士の全国組織です。特に、2024年から義務化された相続登記の手続きにおいて、最も頼りになる専門家集団です。
相続手続きの「面倒」を正確に代行してもらえる
ご自身でやろうとすると非常に煩雑な相続登記の手続きを、専門家として正確かつスムーズに代行してもらえます。将来、不動産の売却や活用を考えている場合、この手続きは避けて通れません。その負担を大きく軽減できるのが最大のメリットです。
「相続登記の義務化」に関する解説ページを読む
サイト内には、相続登記の義務化について分かりやすく解説した特集ページがあります。なぜ手続きが必要なのか、放置するとどうなるのかを理解するために、まずはこちらのページに目を通すことをおすすめします。
日本税理士会連合会
相続税の「申告と対策」に関するプロフェッショナル集団
相続税の申告や、生前贈与を含めた節税対策など、「税」に関するあらゆる相談に対応する税理士の全国組織です。相続財産が一定額を超える可能性がある場合、相談することで大きな差が生まれる可能性があります。
複雑な税務申告から解放され、最適な節税策を知る
相続税の申告は非常に複雑で、専門知識がなければ適切に行うのは困難です。税理士に依頼することで、正確な申告はもちろん、特例などを活用した最適な節税方法についてアドバイスを受けられ、結果的に手元に残る財産を最大化できる可能性があります。
お近くの「税理士検索」サイトを活用
公式サイトから、各地域の税理士会が運営する税理士検索サイトへリンクされています。まずは、お住まいの地域の税理士会サイトにアクセスし、相続税に強い税理士を探してみましょう。無料相談会などの情報が見つかることもあります。
日本公証人連合会
遺言書の「王様」を作成する専門家の元締め
法的な効力が最も強く、家庭裁判所での検認も不要な「公正証書遺言」。これを作成できる唯一の専門家である「公証人」が所属する全国組織です。あなたの最後の意思を、最も確実な形で残したいと考えるなら、このサイトが入り口となります。
「遺言を巡る争い」を未然に防ぐ最高の知恵
自筆の遺言書と異なり、公証人が内容の適法性や本人の意思を確認して作成するため、後々の紛争を未然に防ぐ極めて強力な効果があります。「家族に絶対に揉めてほしくない」という強い想いに応えてくれる、最高の知恵と言えるでしょう。
「お近くの公証役場」を検索して相談予約を
サイトには、全国の公証役場の所在地と連絡先が一覧になっています。公正証書遺言の作成には、事前の相談が不可欠です。まずは最寄りの公証役場に電話をし、相談の予約を取ることから始めましょう。
葬儀・お墓に関する団体
長い歴史と実績を持つ、信頼できる業界団体です。特定の企業に偏らない、中立的な視点からの情報を得ることができます。
全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連)
国の認可を受けた「安心の葬儀社」の全国ネットワーク
経済産業大臣の認可を受けた、日本最大の葬儀社協同組合です。厳しい加盟基準をクリアした葬儀社のみが所属しており、消費者保護の観点から「安心と信頼の証」となる組織です。
万が一の時、地域で信頼できる葬儀社を見つけられる
突然の不幸があった際に、どの葬儀社に連絡すれば良いか途方に暮れることは少なくありません。このサイトで加盟店を検索すれば、お住まいの地域で一定の基準を満たした、信頼できる葬儀社を見つけることができます。
サイト内の「葬儀の準備とマナー」を読んでおく
「もしも」の時に慌てないために、サイト内に掲載されている葬儀に関する基礎知識やマナーのページに目を通しておきましょう。事前に知識を得ておくだけで、心の準備ができます。
全日本葬祭業協同組合連合会(全葬連) 公式サイトで詳しく見る →
全国石製品協同組合(全石協)
「お墓」に関する正しい知識を発信する全国組織
全国の石材店が加盟する協同組合で、お墓の建立から墓じまいまで、お墓に関する幅広い情報や正しい知識を中立的な立場で発信しています。お墓に関する疑問や不安が生じた際の、最初の相談相手として最適です。
高額な買い物だからこそ、失敗しないための知識が身につく
お墓は一生に一度の大きな買い物です。石の種類や価格の相場、良い石材店の見分け方など、購入前に知っておくべき知識が豊富に掲載されています。このサイトで学ぶことで、後悔しないお墓選びができます。
「お墓ディレクター」の資格制度に注目
全石協が認定する「お墓ディレクター」は、お墓に関する豊富な知識と経験を持つプロの証です。サイトで資格について学び、石材店を選ぶ際の一つの信頼基準として活用することをおすすめします。
一般社団法人 全国優良石材店の会(全優石)
消費者目線に立った「安心のお墓づくり」を約束する会
全国の優良石材店で組織された団体で、特に消費者保護に力を入れています。建立したお墓の保証制度や、全国どこでも対応可能なネットワークなど、購入後の安心を重視する方に適しています。
「建てた後」の長期的な安心感を手に入れる
全優石の加盟店で建てたお墓には、保証書が発行されます。万が一の補修や、将来お墓を管理する子や孫の代になっても、全国の加盟店ネットワークを通じてサポートを受けられるという、長期的な安心感が最大のメリットです。
サイトの「建墓実例」で具体的なイメージを掴む
サイトには、加盟店が建立した様々なお墓の実例が数多く掲載されています。デザインや石の種類、費用など、具体的な事例を見ることで、ご自身が建てたいお墓のイメージを膨らませることができます。
一般社団法人 全国優良石材店の会(全優石) 公式サイトで詳しく見る →
医療・介護に関する情報源
人生の最終段階における「生き方」の希望を叶えるための情報サイトです。ご自身の尊厳を守るために、ぜひご覧ください。
厚生労働省(介護・高齢者福祉)
「介護」に関する制度のすべてがわかる公式情報
日本の介護保険制度や高齢者向け福祉サービスに関する、国の公式情報がまとめられています。介護が必要になった時にどのようなサービスが受けられるのか、その全体像を正確に把握することができます。
いざという時、使える制度を知って備えられる
「介護」は突然やってくることもあります。事前に公的な制度について知っておくことで、慌てずに対処でき、経済的・精神的な負担を軽減することにつながります。また、親の介護を考える上でも必読の情報です。
「介護サービス情報公表システム」を使ってみる
サイトからリンクされている「介護サービス情報公表システム」では、全国の介護サービス事業所の詳細な情報を検索・比較できます。今のうちから、お住まいの地域にどんな事業所があるのか調べておくと良いでしょう。
WAM NET(ワムネット)
全国の「介護施設」を網羅した巨大データベース
独立行政法人福祉医療機構が運営する、福祉・保健・医療の総合情報サイトです。特に、全国の介護施設や障害福祉サービス事業所を、詳細な条件で検索できるデータベースは非常に強力です。
希望に合った介護施設を見つけるための最適なツール
有料老人ホームや特別養護老人ホームなど、様々な種類の施設を、地域やサービス内容、空き状況といった条件で絞り込んで検索できます。将来的に施設への入居を考えている方にとって、これほど頼りになる情報源は他にありません。
「かんたん事業所検索」で近所の施設を調べてみる
まずは「かんたん事業所検索」を使い、ご自宅の近くにどのような介護施設があるのかを地図上で確認してみましょう。施設の詳細情報や第三者評価の結果も見ることができ、具体的な検討の第一歩となります。
日本尊厳死協会
「人生の最期」を自分で決めるための意思表示
人生の最終段階において、延命のためだけの治療を望まず、自然な形で最期を迎えたいと願う「尊厳死」。その考えを普及させ、「リビング・ウィル(尊厳死の宣言書)」の登録管理を行っている団体です。
自分の「生き方」を最期まで貫くという尊厳
万が一、自分の意思を伝えられなくなった時に備え、リビング・ウィルという形で明確な意思表示をしておくことで、家族が苦しい決断を迫られるのを避けることができます。自らの尊厳を守り、家族への最後の思いやりを示すことにもつながります。
まずは「リビング・ウィル」とは何かを知る
尊厳死やリビング・ウィルは、非常にデリケートなテーマです。まずはサイトでその理念や歴史、法的な位置づけなどをじっくりと読み、ご自身の価値観と合うかどうかを考えてみてください。
生前整理・片付け関連
残される家族への負担を減らすための、身の回りの整理に関する情報源です。
一般社団法人 遺品整理士認定協会
「片付け」のプロを見極めるための信頼の指標
遺品整理や生前整理を行う専門家「遺品整理士」を認定する、内閣府の認可を受けた一般社団法人です。近年増えている整理業者とのトラブルを防ぎ、安心して依頼できる優良な業者を見つけるための、信頼できる基準となります。
トラブルを避け、安心して「家の片付け」を任せられる
協会が認定した遺品整理士は、単に物を片付けるだけでなく、故人への敬意や遺族への配慮、法規制に関する知識を持っています。不当な高額請求や不法投棄といったトラブルを避け、大切な思い出の品々を安心して任せることができます。
サイトで「優良事業所」を探してみる
協会サイトには、認定会員が在籍する全国の優良事業所一覧が掲載されています。すぐには依頼しなくとも、お住まいの地域にどのような業者があるのかを知っておくだけで、いざという時の心構えができます。
一般社団法人 遺品整理士認定協会 公式サイトで詳しく見る →
ご利用にあたっての注意点
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最後に
この長いリストをここまでご覧いただき、ありがとうございます。
終活は、時に孤独を感じる作業かもしれません。しかし、これだけ多くの公的機関や専門家団体が、あなたの「知りたい」「相談したい」という想いに応えるための窓口を用意してくれていることも、また事実です。
大切なのは、一人ですべてを抱え込まないこと。そして、信頼できる情報源を頼ることです。このリンク集が、あなたの終活という旅路を照らす、確かな灯りとなることを心から願っています。