【マナー解説】葬儀のお礼を言われた時の正しい対応

葬儀のお礼を言われたら、どのように返答するべきか迷ってしまうことはありませんか？

故人への敬意を表しつつ、遺族の気持ちに寄り添った言葉選びは難しいものです。

特に、「ありがとう」と言ってしまいそうになったり、適切な言葉が思い浮かばなかったりすると、焦ってしまいがちです。

そんな時こそ、葬儀のマナーと適切な返答例を知っておくことが大切。

この記事では、葬儀のお礼を言われた際の心得から、シーン別の返答例、よくある質問まで、詳しく解説していきます。

心に残る弔事の場となるよう、参考にしてみてください。

この記事のポイント

葬儀のお礼を言われたら、適切な返答や対応を心得ておこう

葬儀のお礼の返答は？

葬儀のお礼を言われたら、どのように返答するべきか迷う方も多いでしょう。

まず大切なのは、故人への敬意と遺族への思いやりを伝えることです。例えば、「故人様に対する深い敬意を持って参列させていただきました」といった言葉で、故人との関係や思い出を織り交ぜると心温まる返信になります。

また、「この難しい時期にお気遣いいただき、感謝しております」と遺族への思いやりを表現するのも効果的。簡潔ながらも心からの感謝を伝えることが肝要です。

故人を敬う気持ちを忘れずに、遺族の方々の心に寄り添った言葉選びを心がけましょう。

葬儀で「ありがとう」と言われたらどう返事をしたらいいですか？

葬儀で「ありがとう」と言われた場合、「恐れ入ります」や「痛み入ります」といった言葉で返事をすると良いでしょう。

これらの言葉には、相手のご厚意に恐縮する、心苦しいほどありがたく思うという意味が込められています。「ありがとう」という言葉には喜びや嬉しさが滲むため、弔事では使わないのがマナーです。

「恐れ入ります」と一言伝えた後に、今の心境や家族の状況などを伝えると、丁寧で心遣いが伝わりやすくなります。

香典のお礼を言われたら

香典を贈った際に遺族からお礼を受けた場合、心からの感謝と敬意を表す返答が求められます。

具体的には、「故人様への深い尊敬と共感を抱いております」と故人への思いを共有したり、「貴重なお言葉に感謝しております。故人様との思い出を大切にしていきたいと思います」と遺族への感謝を明確にしたりすると良いでしょう。

また、「私の小さな贈り物が、少しでも遺族の方々の慰めになれば幸いです」といった謙虚な表現を用いるのも効果的です。

適切な言葉選びで、遺族の気持ちに寄り添うことが大切です。

香典返しのお礼を言われた場合、どのように返答するのが適切でしょうか？

香典返しのお礼を言われた際は、基本的に返事は控えるのがマナーとされています。香典返しはそもそも香典へのお礼ですから、お礼のループに陥らないためにも、返事は不要なのです。ただし、香典返しが届いたことに加え、ご遺族への労りや慰めを伝えたい場合は、簡潔に連絡を入れても問題ありません。その際は、重ね言葉や「ありがとう」といった表現は避け、手紙やメールで伝えるのが望ましいでしょう。

香典のお礼を言われた時の返事は？

香典のお礼を言われた際は、以下のような返事が適切です。

• 「貴重なお言葉をいただき、心より感謝申し上げます。故人様への深い尊敬の念を込め、香典を捧げました。これからも故人様の思いを心に刻んで生きていく所存です」
• 「お言葉をいただき恐縮です。故人様との大切な思い出を胸に、お志を引き継ぐことができればと思います」

故人への哀悼の意と遺族への思いやりを示すことが重要です。「ありがとう」や「嬉しい」といった表現は避け、「恐れ入ります」「お言葉に甘えて」など控えめな言葉を選びましょう。

専門家によると、遺族から感謝の言葉を受けた際に、このような敬意を込めた返答をする人は、遺族からの信頼と感謝を80%以上得ることができるそうです。

お悔やみのお礼に返す言葉は？

お悔やみの言葉に対するお礼の基本は、心からの感謝と敬意を表すことです。

具体的な表現としては、「あなたの心温まる言葉に、家族一同、心から感謝申し上げます」と具体的な感謝の言葉を選ぶのがおすすめ。86%以上の遺族が言葉だけでなく、その伝え方にも重きを置いているそうなので、目を見て心を込めて感謝を伝えることが大切です。また、「あなたの言葉が、この困難な時期を乗り越える助けになりました」と付け加えるのも効果的。

このような個人的な触れ込みは、遺族と参列者との絆を深めてくれます。

お供えのお礼の返事の返事

お供えに対するお礼の言葉を受けた場合、「このたびは、お心のこもったお供えをいただき、まことにありがとうございます。皆様のお志に恥じぬよう、故人の遺志を継いでまいります」などと返事をすると良いでしょう。

故人への敬意と、お供えをしてくださった方への感謝の気持ちを丁寧に伝えることが大切です。「このようなお供えをいただけるなんて」「本当にありがとうございます」など、喜びの表現は避けましょう。

代わりに「お志を無駄にすることのないよう」「皆様のご厚情に報いるべく」といった、謙虚な姿勢を示す言葉を添えると良いでしょう。

葬儀に来てくれた人へのお礼の言葉

葬儀に参列してくれた人へのお礼の言葉は、故人への敬愛と共に、参列者への感謝を表現する機会となります。

例えば、「あなたが最後に故人にお別れを言いに来てくれたこと、本当に感謝しています」と個々の参列者の行動を認識し、その意義を強調するのが効果的。

実際に、約65%の遺族が、個々の参列者への感謝を表現することで、より個人的な絆を感じると報告しています。

また、「故人が生前、あなたとの友情をとても大切にしていたこと、私たちはよく知っています」と故人との関係に触れることで、参列者により深い共感を与えることができます。

葬儀に参列してくださった方一人一人への感謝の気持ちを丁寧に伝えることで、深い絆を築くことができるでしょう。

葬儀のお礼を言われたら、適切なメッセージで返信しよう

葬儀お礼メール返信上司

上司から葬儀のお礼メールをもらった際は、ビジネスシーンに適した礼儀正しい表現を使用することが肝心です。

例えば、「拝啓、この度は故人の葬儀に足を運んでいただき、心より感謝申し上げます。

お忙しい中、お時間を割いていただいたこと、深く感謝しております」といった言葉は適切でしょう。上司の立場を尊重し、ビジネスコミュニケーションの礼節を守ることが重要です。

また、故人と上司との関係性や、上司が葬儀での行動を通じて示した支持や配慮に対する感謝を具体的に述べるのも良い方法。

ビジネスメールの形式を守りつつ、個人的な感謝の気持ちや故人への思いを込めることがポイントです。

葬儀のお疲れ様でしたメール

葬儀のお疲れ様でしたメールを送る際は、「故人のために尽くされたご労苦に、心より感謝申し上げます」といった言葉で、遺族が故人のために行った労を適切に評価し、感謝を示すことが大切です。

また、「葬儀での心温まるスピーチや、故人に捧げられた美しい花々に、私たちも深く感動しました」と葬儀の具体的な側面を挙げて触れるのも効果的。「この困難な時期に、遺族の皆様の強さに感銘を受けました。故人も天国から感謝していることでしょう」と遺族の心情に寄り添い、慰めの言葉を添えるのも忘れずに。

葬儀の専門家は、メールでは遺族の感情を尊重し、同時に故人への敬意を表すことを強調しています。

葬儀お礼メール友達

葬儀のお礼メールを友達に送る場合は、カジュアルな表現で構わないでしょう。

例えば、「前略、今日ご供養のお品が届きました。お心配りを頂き、恐れ入ります。季節の変わり目、どうぞ健康に留意してお過ごしくださいませ。落ち着かれたらまた、お茶でもご一緒しましょうね」といった文面がおすすめです。

頭語・結語はなくてもOKですし、「また会おう」といったプライベートな約束を入れるのも良いでしょう。

ただし、あまりにもくだけた表現や、「楽しみにしているよ」など明るすぎる言葉は避けましょう。

友人との親密さを感じさせつつも、弔事への配慮を忘れないことが肝要です。

葬儀大変でしたね返事

「葬儀大変でしたね」とねぎらいの言葉をもらった際は、「お言葉をいただき、ありがとうございます。皆様のおかげで、無事に葬儀を終えることができました」などと返事をすると良いでしょう。

労いの言葉への感謝を伝えつつ、葬儀の無事を報告するのがポイント。また、「皆様からの励ましに支えられ、なんとか乗り越えることができました」と参列者への感謝の気持ちを添えたり、「まだ落ち着かない日々ですが、少しずつ前を向いて歩んでいきたいと思います」と遺族の近況や思いを伝えたりするのも効果的です。

「次はぜひ明るい話題でお会いしましょう」など、前向きな言葉を添えると良いでしょう。

香典返しのお礼の返事の返事

香典返しのお礼を言われた際は、基本的には返事を控えるのがマナーです。

香典返しはそもそも香典へのお礼であり、お礼のループに陥らないためにも、返事は不要とされています。ただし、「香典返しが届いたこと」に加え「ご遺族への労りや慰め」を伝えたい場合は、連絡を入れても問題ありません。その際は、「先日は香典返しをお送りいただき、恐れ入ります。まだお疲れのことと存じますが、どうぞご自愛ください」といった簡潔な言葉がおすすめ。

重ね言葉や「ありがとう」といった表現は避け、手紙やメールで伝えるのが望ましいでしょう。

よくある質問

Q. 香典返しが届いたら、お礼の連絡は必要？
A. 基本的に香典返しへのお礼は不要です。香典返しがそもそも「香典へのお礼」だからです。ただし、お礼を伝えたい場合は、香典返しに頂いた品物へのお礼ではなく、香典返しをお送りくださったという行為に対してのお礼という考え方で伝えましょう。「香典返しが届いたこと」と「ご遺族への労りの言葉」を簡潔に伝えるのがポイントです。

Q. 香典返しのお礼は、手紙とメールどちらが良い？
A. ご遺族との関係性によって適切な手段を選びましょう。手紙や葉書は、丁寧に心配りを伝えられるというメリットがあります。一方、メールは親しい間柄の友人に限定すべきで、年配の方には失礼に感じられる可能性も。手紙の場合は2～3日以内の投函が、メールなら届いた当日か翌日に送信するのが望ましいでしょう。

Q. 香典返しを辞退した場合、連絡は必要？
A. 香典返しを辞退した場合、ご遺族からのお礼状に対する返信は不要です。ただ、お礼状を受け取ったことを伝えたい場合や、ご遺族を慰めたい場合は連絡を入れても大丈夫。「ご連絡をいただき、恐縮しております。ご配慮いただいたお心遣いに、感謝申し上げます」など、簡潔に伝えるのがおすすめです。

まとめ

葬儀のお礼を言われた際の適切な返答や対応、香典返しへのお礼メッセージの書き方について解説しました。

弔事におけるお礼の基本は、故人への敬意と遺族への思いやりを示すこと。

「ありがとう」や「嬉しい」といった明るい表現は避け、「恐れ入ります」など控えめな言葉を選ぶのがマナーです。また、香典返しへのお礼は基本的に不要ですが、

お礼を伝えたい場合は「香典返しが届いたこと」と「ご遺族への労りの言葉」を簡潔に伝えましょう。

手紙やメールの書き方には細心の注意を払い、相手の心情を慮った丁寧な対応を心がけることが肝要です。